2024.01.19
京都の若者に住宅支援してくれる物件オーナーさん大募集―京都の未来を創るプロジェクト
年の瀬を迎え、何かとお忙しくお過ごしのことと存じます。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
2023年、ShuJu不動産をご利用くださった方、大変ありがとうございました。
いま私どもは、少々込み入った事情で不動産のオーナーさんを探しております。
社会福祉・支援活動との関わり
今年の夏頃より不思議な縁がございまして、さまざまな社会福祉関係の団体とお会いし、お話を重ねて参りました。
弊社の出発点が、サクラ荘という学生時代の「儲け度外視のルームシェア普及推進団体」であったことも影響しているのでしょう。
今回のお知らせは、社会福祉関係の団体とのお話をふまえたものです。
たとえば、児童養護施設の方とのお話からは、以下のような課題が浮かびあがってきました。
「親がいない/親から育児を放棄された子どもたちは、施設を出た後に保証人がおらず、家探しにおいて大変な状況であること」
「そんな若者が社会復帰・自立を目指していくために『試しのひとり暮らし』が求められていること」
保証人の問題は児童養護施設出身の子どもたちに限らず、広がっているものです。
賃貸住宅の入居審査の際には多くの場合保証人が求められますが、「保証人が用意できるかどうか」においてまず格差があります。
保証人が用意できなければなかなか条件のいい家には住めませんし、家賃保証会社にお金を支払わなければなりません。
ただでさえ生活費を切り詰めている若者たちにしわ寄せがいくのです。
このような若者の社会的課題に対して、公共機関の手はまわっていません。
公営住宅の供給は90年代頃を境に減少しつつありますが、府営、市営の住宅は人気のエリアでは高い倍率となる一方、働くのには困難な立地では空室が目立ちます。
「不動産」という誰もが扱えるはずの財産と公共機関との相性は、日本では非常に悪いです。
市役所が急に一戸建てやマンションの一部屋を買ったら、市民の皆さんは怒るでしょう。私たちも怒ります。
そこで、政府は住まいの供給を「家族」の「持ち家」に依存してきました。
しかし、「賃貸世代」と呼ばれる昨今の若者、特に単身者や低所得者は、親の持ち家に住み続けることも難しく、新たに持ち家を取得するだけの経済力もありません。
日本の住宅政策の現状において、未来を担っていく若者の生活は、民間の賃貸住宅の供給にかかっているのです。
(参考:平山洋介、2009、『住宅政策のどこが問題か』光文社)
避けたいのは、『利益度外視』の不動産オーナー
「赤字覚悟の社会正義は、継続性を持たない」
これは堀内、細田を中心に、ルームシェアを広げていく中で感じたことです。
2019年頃まで、友人知人を集めて料理を食べたりお酒を飲んだりと、ときどきイベントを開催していました。
しかし、人が集まれば集まるだけ、それぞれの事情に深入りする機会が増えていきます。
重度のうつゆえに、生活保護が必要な状況になってしまった人間を役所まで連れていくこと。
虐待から逃げてきた若者の住まいを確保し、就労の支援をすること。
日常生活を送りながらも、高い水準での「支援」が必要になることがしばしばありました。
現在、弊社は「不動産」や「内装」といった事業を行っておりますが、以前から「支援」を必要とする方と出会う機会は多かったため、「駆け込み寺」的な活動は引き続き行っております。
たとえば、毎朝のモーニングコールをしたり、知り合いの社長さんに頭を下げて彼ら彼女らを雇用してもらえないかと相談したりすることは、体力も時間も費やします。とても、会社員をやりながらで続けられる物でありません。
会社を始めて、よかったです🤪
ただでさえ人生においては、実家からの独立、同棲、結婚など、様々なイベントごとに生活のステータスは変化していきますし、それぞれの課題があります。
にもかかわらず、自分たちの目に届く範囲の人たちだけを支援することでさえ「しんどい」ときがありました。
「儲けを出さな、社会的支援は続かへん」
私たちは決して大儲けしているわけでありません。
日々、ヒーヒー言いながら、働いております(笑)
残念ながら、スマートでカッコいい不動産屋でなく、かなり泥臭い不動産屋になりました。
交渉ごとは何度でもしますし、千利休リスペクトから「利休七則」を読み込み、「お客様はどういったものを望まれているのか」を心が粉塵になるくらい砕いて考え、シミュレーションしています。
そうして至った、弊社からの提案は、利益に乏しい不動産運用でなく、
ふつうの不動産運用よりも少しだけ利益幅が小さくなる可能性を含んでいるかもしれないけれど、「若者の将来」を応援する不動産運用
です。
これに賛同してくださる不動産オーナーさん、また、不動産の購入を検討してくださる方を募集しております。
具体的イメージ(京都市内に限ります)
◎広めの一戸建てのルームシェア化
一戸建てルームシェアの間取りイメージ
ルームシェアとして貸してもよいというオーナーさんを募集しております。
金銭的に困窮している学生や、児童養護施設出身者の方が暮らす予定です。
一人あたりが割安のルームシェアでも、全体としては一般的な賃料・利回りを達成できます。
さらに、私たちが自主運営していた家のほとんどで4年以上の入居者確保に成功しておりますので、空室のリスクは最低限に抑える自信があります。
弊社のスタッフも全員が何年もシェアで様々な人と暮らし、交流してきました。そのため、そこで起きるトラブルとその対策にも熟知しております。
以下、記事のような物件だと、シェアハウス可能です。
内装工事も承っておりますので、改装していくこともできます!
◎マンションのコミュニティ化
マンション等の共同住宅にコモンリビングを設置した間取りイメージ
マンション内でコミュニティを作りたいマンションオーナーさんを募集しています。
マンション内にコモンルームを作り、入居者が自分たちでコミュニティを運営していけるよう弊社でデザインいたします。
この運営方式は、スウェーデン発祥の「コレクティブハウス」というモデルが既に確立していますが、日本ではほとんど普及していません。
ただし、「プライベートは確保したいけどコミュニティ的な住まいを求めている」という層は確実にいますので、いわゆるシェアハウスとはまた違ったかたちで若者を包摂できます。
それぞれの世帯が分かれている住み方な分、ファミリーや外国人や高齢者なども含めた多様な属性を持った人々の住まいづくりが可能になります。
◎「試しのひとり暮らし」としてのワンルームマンション
上で述べましたように、保証人が用意できない若者はたくさんいます。
保証人をつけない分、オーナー様ご自身の面談や審査のみで契約していただけるという方を募集しております。
若者が「試しのひとり暮らし」をする機会となるような部屋をご紹介ください。
入居付けに苦労されているお部屋の選択肢の一つとしてもお考えください。
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これ以外にも、住まいによる支援は様々な方法がありえます。
ご協力いただけるオーナー様の支援事例は、ホームページ・SNS上でご紹介させていただきます。
どうぞ、お気軽にShuJu不動産までご相談ください。
お問合せはShuJu不動産まで。
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