シェアハウスに情熱をかける男、堀内です。
しかし、今回はシェアハウスではありません。
480万円の売買物件の紹介を通じて、不動産投資のシミュレーションをやってみようという記事です。
とにかく銀閣寺近くにある物件へと向かいます。 GO EAST!
(北白川今出川交差点)
(西田幾多郎らが散策したという哲学の道)
(銀閣寺へは行かず、路地へと入っていきます)
ここから右に向かうと物件現地なのですが、柵が置いてありました。
撮影日が休日だったのもあり、近隣の方々がバーベキューをしていたところでした。
「すみません、不動産会社なんですけど……」
ファミリーの方々を尻目に、現地にたどり着きます。
ここの奥です。
遊具や自転車が置かれていますが、そこはご愛嬌。
近隣との密な交流のある場所のようですね。
京都に多い、築年が古い木造住宅です。
テラスハウスと呼ばれる、連棟(長屋)の建物になります。
今日は不動産投資の超入門です
ここからが今回のテーマなのですが、このように道路に面していない物件は「再建築不可」になることがあります。
実際この物件も再建築不可です。
再建築不可物件では家を建て替えることができませんし、ローンを利用することも難しいです。
ということで借入なしで、現金のみでこの物件を購入するという想定でシミュレーションしてみましょう。
この物件の価格は480万円で、土地面積は46.34㎡(約14坪)なので、1坪あたりの単価は約34.4万円です。
土地代データによれば、京都市左京区の公示地価は坪単価平均約96万円ということなので、平均と比較してかなり安いと言っていいでしょう。
再建築不可物件は、このように家の建て替えができないなどの問題ゆえに、比較的低価格になる傾向があります。
そこを逆手に取り、再建築不可物件を安くで仕入れて、リフォームして賃貸で経営していくことで、高利回りを得るというテクニックを今回はご紹介していきます。
今回の物件は床延面積42.63㎡、4Kの間取りです。
SUUMOのデータでは2023年6月1日の時点で京都市左京区の2LDK/3K/3DKの家賃相場は8.0万円ということになっています。
あくまで目安ですが、この物件を購入して、仮に月6万円で賃貸したとしたら、1年間で72万円の家賃収入となります。
売買価格が480万円ですので、72万円はその15%にあたります(72÷480=0.15)。
この15%を表面利回りといいます。
しかし、これは名前の通り表面的なものです。
実際には建物を維持するための費用、土地建物にかかる税金、物件購入のための諸費用、賃貸する際の募集コストや空室率などを考慮に入れる必要がありますので、実質利回りはもっと低いものになります。
その代わり、購入した土地建物も最終的には自分で売ることが可能ですので、家賃収入だけでなく、最終的に売却することによる収入も考慮に入ってきます。
ざっくり、以上が不動産投資の全体像です!
さすがに長くなってしまったので、細かい損益計算は最後にまわしましょう。
まずは物件をご覧ください!
奥まった入口から中を攻めていきます。
3Dスキャンで1階をご覧ください。
あまり電気が設置されていなかったのでやや暗いですが2部屋プラス水回りです。
まずは部屋から見ていきましょう。
玄関を入って右を向くと廊下、部屋、キッチンが見えます。
部屋は4.5畳で、板間になっています。
隣にある5.5畳の和室も見てみましょう。
高さは変わりませんが、床の間のようなスペースがあります。
こういう和室では通常は階段の下が収納スペースになりますが、見た感じあまり収納感はないですね。
お次は水回りです
水回りは2022年12月にリフォーム済です!
何気に3口コンロです。
お料理も捗りそうです。
洗面台、お風呂、トイレも綺麗ですね。
お次は2階です。
手すりがちゃんとついています。
(安定のScaniverseを見よ。一目瞭然の3畳部屋と6畳部屋です)
シンプルな和室の続き間ですので、連続でご覧ください。
以上で物件紹介は終了です!
収納も充実していますね!
ごまかしきれぬ
はい、ということでですね。
幸い水回りはリフォーム済ですが、ぶっちゃけ壁や畳やふすまはけっこう痛んでいます。
ここまでになると床やクロス、ふすまの張り替え、畳の交換などが必要になってきますね。
屋根や柱は問題ないと仮定して、ひとまずリフォーム費用100万円で計算し、シミュレーションをしてみたいと思います!
ここからは収益シミュレーション、開始
先ほど書きましたように、購入価格480万円・家賃月6万円ならば表面利回り15%ということで表面利回りとしては優秀な方だと思います。
(なお、実際にその地域で月6万円で借り手がつくかどうかは周辺相場をもっと詳しく確認すべきでしょう)
しかし、実際には取得時の費用や、保有している間の改修費や税金も計算に入れる必要がありますので、そのあたりを計算していきます。
まずは取得時の費用を計算しましょう。
物件価格は480万円ですので、仲介手数料は(3%+6万円)+税で計算できます(約22万円)。
物件購入時の司法書士手数料がかかります。こちらは10万円で計算しておきます。
リフォーム費用は今回、100万円で計算しておきます。
そして税金。登録免許税や不動産取得税がかかります。細かい計算式はここでは省略しますが、23.8万円かかると試算しました。
以上を足すと155.8万円ですので、購入価格の480万円に加えると取得時総費用は635.8万円ということになります。
次にいきます。
収入と支出
家賃に加えて礼金や更新料などが借主から取ることができます。
銀閣寺周辺なので京大生が住むと仮定し、居住期間は2年で礼金は6万円・更新はなし。平均空室期間は3か月としましょう。
既に築年数がだいぶ経っているとはいえ建物も老朽化していきますので、一応家賃が年間0.5%下がっていくと仮定して計算に入れておきます。
すると、年間の収入は66.3万円となり、そこから0.36万円ずつ下がっていく、という計算になります。
次に支出を見ていきます。細かい計算は省略しますが、年間あたりの諸費用の試算を表にしていますのでご覧ください。
幸い、借入の返済はないので考慮に入れなくてよいですが、経年劣化の費用についてはオーナー持ちですし、エアコンや給湯器の交換、大規模な修繕の費用は計算に入れておく必要があります。
また、管理を自分でしないのであれば集金代行や入居者変更時の諸費用は管理会社に支払うことになります。
その他、固定資産税と都市計画税(通称固都税)、保険料もかかることになります。
上の表の金額を足すと、支出は年間約28.4万円です。
収入が66.3万円(-家賃下落)、支出が28.4万円ということで、年間34~38万円程度の収入を得るという計算になります。
いくらで売却すればよいのか
だいぶ長い目で見ることになりますが、上の計算で15年間賃貸でまわしたとしましょう。
約36万円の収入×15年間で540万円程度の収入が得られます。これを「インカムゲイン」といいます。
それでも総取得時費用は640万円程度でしたので、やはり赤字のままです。
不動産投資では物件を最後に売却するのが出口です。
売却によって得られる利益の方は「キャピタルゲイン」といいますが、さらなる築年数を経た建物が再度480万円で売れるとは限りません。
とはいえ、現状の赤字は100万円程度ですから、300万円(+仲介手数料)で売却すれば200万円の黒字が出ると考えられます。
不動産投資に興味があるけど借金はちょっと……という方。
今回の物件のような、築古戸建物件や再建築不可物件を狙い、現金でトライするのはいかがでしょうか。
このエリアであれば弊社はリフォームから集客までしっかりサポートできます。
改めて物件のまとめです
中古テラスハウス
築年月:1967年3月
所在地:京都市左京区浄土寺南田町
土地面積:46.34㎡(公募)
床延面積:42.63㎡
間取り:4K
構造:木造2階建て
最寄り:京都市バス「銀閣寺」停徒歩9分
価格(総額):480万円
接道:東向き4m(非道路)
用途地域:第一種低層住居専用地域
建蔽率:50%
容積率:80%
取引態様:仲介
・裏に駐車場有
・再建築不可
・報告事項有
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